散歩の治療効果を考える


散歩

リハビリテーションの訓練プログラムの一つとして散歩を行うことには賛否両論あると思います。
目的もなく散歩を訓練プログラムにとりいれることは良くありませんが、明確な目的をもって散歩をすることは非常に良いアプローチとなることがあります。

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セロトニン

脳内神経伝達物質の一つでセロトニンと呼ばれるものがあります。
セロトニンはノルアドレナリンやドーパミンの暴走をコントロールし、心のバランスを整える作用のある伝達物質です。セロトニンが欠乏すると暴力的になったり、鬱病を発症すると言われています。

病院でも部屋に閉じこもる傾向のある患者様が暴力行為に及んだり、鬱傾向を発症しているなんてことも少なくないと思います。その原因の一つにセロトニンの欠乏が考えられるかもしれません。

また、セロトニンは運動系にも影響を与えると言われています。

セロトニンの放出が姿勢筋抗重力筋に対して、持続性緊張を与えると言われています。

概日リズムの乱れなどが原因でセロトニンが不足しているため、車いす座位が崩れていたり、コアマッスルの活動が乏しい場合などがあります。

ではセロトニンを増やすためにはどんな方法があるのでしょうか?
大きく分けて3つあると言われています。

1.日光を浴びる

2.リズム運動(歩行など)

3.咀嚼


1.セロトニンは睡眠ホルモンであるメラトニンと相対する性質があります。セロトニンは脳の覚醒を促し、メラトニンには睡眠作用があります。日光を浴びると睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌が止まり、脳の覚醒を促すセロトニンの分泌が活性化させます。
昼夜逆転していたり、部屋に閉じこもる傾向のある患者様は日光を浴びる機会も減っているため、セロトニン量も減少していることが考えられます。


2.リズム運動はセロトニン神経を活性化させる方法の一つとされています。リズム運動だけでなく、歩行や腹式呼吸もセロトニンを増やすのに効果的だと言われています。


3.咀嚼運動もリズミカルな運動と同じでセロトニンが活性化する方法の一つです。
また、セロトニンは腸内に90%、血液中に%、脳内に%の割合で存在しており、腸内での割合が高いため、温かい白湯を飲むことでセロトニンを増やす効果があると言われています。


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屋外の散歩は日光を浴び、さらにリズム運動が加わるため、セロトニン量が増えると考えられています。
また、車いすの患者様にも日光を浴びることでセロトニン増加の効果は期待できます。
院内で暴力的になったり、鬱傾向にある方だけでなく、体幹筋の働きが乏しいがためにADLや動作に問題を抱えている方に対して、散歩は効果的なアプローチ方法ではないかと思います。

また、「セロトニン」は 覚醒  自律神経の調整 や 疼痛緩和 にも関与しています。


投稿日:2014-12-03 | Posted in OT通信No Comments » 

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