現代の腰痛について

腰痛

腰痛は、生涯で成人の約80が経験すると言われています。そのうち1/315ヶ月以内に緩解、残りの2/36ヶ月以上は症状が継続するとされており、慢性化するリスクが高いことがわかります。
厚生労働省の報告においても国民有訴率では、男性第一位が腰痛、女性第二位が腰痛となっています。
腰痛
 
腰痛診断ガイドライン2012によると、腰痛患者のうち約15特異的腰痛(原因が特定できる腰痛)、約85非特異的腰痛(原因が特定できない腰痛)に分けられています。
驚くべきことに約85%もの腰痛の原因は特定できないものとされています。
 
ここで、特異的腰痛と非特異的腰痛についてもう少し詳しく書いていきます。
 
特異的腰痛の中では、坐骨神経痛を代表とする脚のしびれや痛みが主症状の椎間板ヘルニアと脊柱管狭窄症がそれぞれ45%、その他に少数ですが、感染性脊椎炎やがんの脊椎転移、大動脈瘤、尿路結石などの内臓疾患が挙げられます。
 
非特異的腰椎の中にはぎっくり腰・慢性腰痛などが挙げられます。ぎっくり腰は椎間板を代表する腰を構成する組織のケガであり、医療機関では腰椎捻挫、又は、腰部挫傷と診断されます。通常、腰痛症と言えば、非特異的腰痛のことを指します。

図3
 
 
 

 現代の腰痛診断のポイント

 

  1. 腰痛の85%は非特異的腰痛と呼ばれ完全な病態解明が困難
  2. ストレスは腰痛発症と慢性化の一つの要因となる
  3. 腰を痛めた直後でも絶対安静は禁物
  4. 三か月以上続く慢性腰痛には運動療法が効果的
  5. レントゲンなど画像診断が不要な腰痛も

 

 
 

非特異的腰痛のガイドライン

 
 
【急性亜急性患者】
 
・患者を安心させる
 
・活動を維持するような助言をする
 
・安静臥床は薦めない
 
 
 
【慢性腰痛】
 
・物理療法は推奨されない
 
・薬物療法・徒手療法は短期的に限る
 
・エクササイズを推奨する
 
・認知行動療法、集学的療法が良い。
 
 
 

認知行動療法と腰痛

 

 
 
認知行動療法は自分の思考のゆがみに気づいて、行動を変えて行く方法のことを言います。
 
具体的には、「痛くて出来ない事」を考えるよりも、「痛くても出来る事」を考えるようにしていくという治療法になります。人は、長い期間痛みを感じていると朝起きた時や夜寝る時も痛みの事を考えてしまう。といったように、四六時中痛みの事を気にするようになってしまいます。そうなると気分も落ち込み負のスパイラルに陥ってしまいます。 その状態から、腰痛日記をつけるなどしてできることに目を向け思考の歪みを正していく治療法です。
 
 
 

集学的療法と腰痛

 
 
 
 
集学的療法とは、腰痛に対する正確な知識を提供し、前向きな自己管理の姿勢を与え、心配や恐れを減らし、患者が各自の腰痛管理計画を立てることを援助し、機能的な結果を改善させるものです。
 
腰痛そのものを治すのではなく、腰痛を抱えた状態で機能をいかに改善させるか?がポイントとなっています。
 
患者の痛み行動を助長せず、心理的・身体的訓練などを集学的に行うことで、痛みに関する否定的な思い込みを是正し、積極的な生活態度や活発な身体活動を行います。
 
 
 

腰痛の読書療法

読書により腰痛に対する正しい知識を身に付け、自己の腰痛に対する誤った認識を理解し、その後の管理方法や対処方法セルフケアなどを行動に落とし込んでいくことで腰痛を軽減させる療法。

 
新たな腰痛概念を良く理解し、腰痛にまつわる古い常識を頭の中から消去するには少なくとも3回は熟読する必要があるとのことです。
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投稿日:2014-12-10 | Posted in OT通信No Comments » 

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