現役作業療法士が腰痛の原因や治し方、対策について詳しく説明します。

腰痛の治し方-作業療法士が教える本当の腰痛の治し方

腰痛の治し方

腰痛にいい椅子用クッションの選び方について

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座っている方が腰に負担がかかる?

皆さんは立位姿勢と座位姿勢では、どちらが腰に負担がかかると思いますか?答えは座位姿勢です。ある試算では立位時と比較すると座位時の方が約1,5倍もの負担が腰にはかかっているとの報告があり、座位姿勢は腰に大きな負担をかけているのです。そのことからも腰痛の改善には理想的な座位姿勢を獲得することが重要になってくることがわかります。そこで今回は理想的な座位姿勢の解説から、良い座位姿勢をとるためのアイテムなどを紹介していきたいと思います。事務作業などが多く腰痛で困っている方などは必見の内容となっておりますので、是非チェックしてみて下さい。

理想的な座位姿勢とは?

ここからは理想的な座位姿勢について解説していきます。理想的な座位姿勢は坐骨にしっかりと体重が乗り、横から見ると頭から骨盤までが一直線に配置されている姿勢です。脊柱に目を向けると、頸椎は前弯、胸椎は後弯、腰椎は前弯した緩やかなS字カーブを描いています。この座り方を坐骨座りと呼んでいます。

逆に腰痛をお持ちの方が陥りやすい悪い姿勢の代表としては、骨盤の後傾が強く、仙骨に体重が乗った仙骨座りや骨盤の前傾が強すぎて腰が必要以上に反ってしまう座り方などが挙げられます。仙骨座りになってしまうと骨盤の後傾が強く、腰椎の理想的な前弯が失われてしまいます。そのような座り方では腰椎周りを補強するためのコアマッスルの働きが十分に得られず、筋肉のアンバランスな状態が生じるために腰痛へと繋がってしまいます。腰を反りすぎた座り方でも同様に筋肉のバランスは崩れるため、腰痛の原因となります。

これらのことから腰痛にならない理想的な座り方は、坐骨に真上から体重が乗り、理想的な脊柱のS字カーブがキープできる坐骨座りであるということがわかります。

坐骨座りを獲得するにはどうすればいいの?

では、腰に負担が少ないとされる坐骨座りを獲得するためにはどんな方法があるのでしょうか?大きく分けて3つの方法があります。

① コアマッスルを鍛えて座位姿勢を改善する

② 椅子の高さを調整し、ラクに座れるように工夫する

③ 椅子用クッションなどを用いて座位を矯正する

 

① コアマッスルを鍛えて座位姿勢を改善する

コアマッスルは腹横筋、骨盤底筋群、多裂筋、横隔膜の4つの筋肉で構成されており、それらの筋肉が同時に働くことで腹圧を高め、腰部周辺を安定させる働きを持っています。仙骨座りのような崩れた座位姿勢ではコアマッスルの働きは弱くなります。つまり、普段悪い姿勢で生活している人はこれらの筋肉は弱化してしまうのです。コアマッスルを鍛えることで自然と理想的な座位姿勢を身に付けることができます。その方法をいくつか紹介します。

○お尻ひきしめ運動

1、うつ伏せになり、お腹の下に丸めたバスタオルを入れます。

2、足を伸ばしお尻の上の部分を締めるように力を入れます。

3、その状態で30秒間キープします。

4、それを3~5回程繰り返します。

・臀部の筋肉に力を入れることで、連動して腹横筋・骨盤底筋群の収縮を促すことができます。この運動は腰椎の改善のズレを正し、姿勢を整える効果もあります。

○足を滑らせて行う腹筋運動

1、仰向けになり片方の足の膝と股関節を曲げ床からかかとが浮いた状態でキープします。

2、もう片方の足のかかとを床に滑らせながら伸ばす・曲げる動作をゆっくり繰り返します。

3、10回行ったら、反対も足も同様に行います。

4、これを2~3セット繰り返します。

・足を滑らせながら行うことで、腰に負担なくコアマッスルを鍛える事ができます。

この2つの運動を毎日続けるだけで、座位姿勢の改善が期待できます。簡単に行える運動ですので、1度試してみてはいかがでしょうか?

② 椅子の高さを調整し、ラクに座れるように工夫する

自分に合っていない椅子で生活すると、環境に適応するために人は姿勢を崩してしまうものです。椅子を自分に合った高さに調節するだけで座位姿勢の改善は十分に見込めます。

椅子の高さですが、足を垂直にした時の自分の足裏から膝の高さまでの長さが理想的とされています。その長さが50cmの人であれば座面の高さも床から50㎝の高さに設定してください。座面があまりに低すぎると股関節の屈曲角度が深くなり過ぎるため、腰椎の理想的な前弯が保てず、仙骨座りに近い姿勢になってしまいます。

③ 椅子用クッションなどを用いて座位を矯正する

理想的な座位姿勢が注目されている昨今では、座位をサポートするために作られたクッションが多く販売されています。座布団タイプ、円座タイプ、骨盤の歪みを矯正するタイプのクッションなど様々な種類の商品が存在します。それぞれに特徴が微妙に異なりますので、違いを理解し購入する必要があります。

・座布団タイプのクッション

椅子の座面を広く覆うような座布団タイプのクッションは、座面の硬さを緩和し、寒い冬などは腰が冷えないような保温効果も期待できます。椅子の座り心地は良くなるかもしれませんが、姿勢矯正効果にはあまり期待できないのが実際のところです。クッションに姿勢矯正効果を期待する人は選ばないことをオススメします。

・円座タイプのクッション

ドーナツのような形で丸く中央に穴が開いたものがこのタイプです。中央に穴が開いているため、坐骨に対して面ではなく点で刺激を与えてくれます。坐骨の荷重感覚は面よりも点で刺激された方が感じやすく、姿勢も意識しやすくなるという特徴があります。円座タイプのクッションは座布団タイプよりも厚みがあり、仙骨座りなどの悪い姿勢ではクッションが滑ってしまい安定して座れません。そのため、姿勢矯正効果は座布団タイプに比べると高いです。他にも中央に穴が開いているという理由から痔でお悩みの方にも非常に人気が高いです。

・骨盤矯正クッション

骨盤の傾斜に合わせた形状をしており、背もたれなどが付いたタイプがこの骨盤矯正クッションになります。座布団タイプや円座タイプに比べて微妙な傾斜があり、骨盤の理想的な前傾姿勢をキープしやすい構造となっています。背もたれがあるものは、腰椎の理想的な前弯にフィットするように作られているので、姿勢矯正効果は今まで紹介してきたクッションタイプの中で1番高いです。作りが複雑な分、お値段も高くなりますのでお財布との相談が必要です。低反発と高反発どちらの商品も販売していますが、個人的には高反発のものを選ぶことをオススメします。理由としては、いくら良い姿勢でも同じ部分に長時間圧が加わり続けると痛みの原因となってしまいます。高反発のクッションであれば微妙な体重移動もラクに行えるため腰痛になりにくいという側面があります。

ここまで椅子用クッションについて解説してきました。もしあなたがクッションなどを購入せず自分の持っているものを代用して座位姿勢を改善したいというのであれば、バスタオルを丸めて坐骨の下に敷く方法をオススメいたします。丸めたバスタオルが適度に坐骨を刺激することで坐骨荷重の感覚を研ぎ澄ませますし、何よりも無料でできる方法なので試してみる価値はあると思います。

最後に

ここまで理想的な座位の解説から、座位を改善する方法や椅子用クッションの種類から選び方の方法までを解説してきました。座位を改善するには上記のような様々な方法がありますので、読んでみてピンときたものから試してみてください。どの方法もかなり効果が期待できると思いますので、きっとあなたの腰痛改善に一役買ってくれるのではないでしょうか。

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